脳動脈に狭窄があったり、塞栓が脳血管に詰まったりして障害された脳血流が、もとに戻れば、症状も元に戻りますが、必ず元に戻るというわけではありません。
一時的にせよ、なぜそういう症状がでたか、その原因は残っているわけです。
狭窄の程度が強かったり、塞栓が溶けないままであったりすると脳血流は元に戻らず、脳組織の酸素不足が進行し、脳細胞が死んでしまいます。
この状態が脳梗塞です。
すなわち一過性脳虚血発作は、脳梗塞の一歩手前ということです。
脳梗塞に陥る寸前に、脳血流が再開することにより、あやうく脳細胞が死なずにすんだ状態が、一過性脳虚血発作の本当の姿です。
一過性脳虚血発作が起こり、数分~数時間で症状は良くなったとしても、原因となる血管の狭窄などはそのまま残っていますから、繰り返す一過性脳虚血発作を治療せずに放置すると、1~2年のうちに30~40%が脳梗塞になってしまうといわれています。
脳梗塞になると、症状は一過性ではありません、つまり一時的なものではすまなくなり後遺症が残ることが多いのです。
手足の麻痺などの症状が一時的であっても楽観せずに、病院で診察、検査を受けてください。
一過性脳虚血発作の段階で、きちんとした治療を受ければ、脳梗塞になる確率をかなり下げることが出来ます。







